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⑥区割りってなんですか?土地を分筆する?やり方教えて!

「土地仕入れの仕事を解説」
区割りって何?
こうじ
こうじ

住宅のチラシとか見てると、大きな土地をキレイに分割してうまく家を建ててますよね。
あれが「区割り」です。区割りは土地仕入れ営業の腕の見せどころ
土地仕入れの重要ポイントです。

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面積が大きければ区割りが必要

基本的に、できるだけ大きな土地を仕入れて1物件でたくさん住宅を建てた方が利益が増えます。1棟現場でも、20棟現場でも、現地調査や役所調査は同じようにしますし、設計士や現場監督も同じように担当が付きます。

つまり、1棟しか建てない現場でも20棟建てる現場でも物件に関わる人は同じように必要なんです。ですので、物件全体で掛かるコストを販売する区画数(住宅数)で割れば、当然1区画(1棟)当たりのコストが下がりますよね。

ですので、土地仕入れ営業はできるだけ大きな土地を仕入れしたいのです。

大きな土地を仕入れるということは、その土地で何区画取れるのか計画しなければいけません。この土地を分割することを区割りといいます。区割りを最終決定するまでにいくつものパターンの区割り案を作成するのですが、これが土地仕入れの大きな分かれ目となります。

区割り案次第で、

  •  その物件が売れるのか
  •  利益は確保できるのか

が決まります。

土地仕入れ営業になって一番悩むところでもあります。悩んだ末に、ピッタリ、キレイな区割り案が出来た時は本当に嬉しいものです。

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区割りってどうやるの?

では、区割り案はどうやってやるのでしょう。ざっくりと説明していきます。

まずは、手に入れた土地情報資料を基にJWCADでアウトラインを作ります。

「うわ~、きた~、専門用語。全然わかんない。」
「JWCADって何?アウトラインって何?」

そんな声が聞こえてきそうですね(笑) 大丈夫です。安心してください。

JWCAD(通称キャド)っていう設計用ソフトで、土地の形や面積を合わせてパソコン上に線を描くだけです。紙の資料を画面に表示して、それをマウスでなぞって土地の形や面積を合わせるだけです。

ちなみにJWCADはフリーソフトですので無料でインストールできます。JWCADの使い方はここでは説明しませんが、興味がある方は「JWCAD 区割り」で検索してみてください。わかりやすく説明してくれているサイトがいっぱい出てきますので。

それでは、話の続きです。

アウトラインが出来たら、一旦プリントします。プリントした紙に、手書きでなんとなく区割りをしていきます。行政(役所)によって1区画の最低面積が異なりますし、会社によっても区割りの基準が違います。役所調査や会社の基準をチェックした上で区割りを始めましょう。

大まかな順序はこんな感じです。

  1. 土地の面積を1区画の基準面積で割る。
  2. 1の答えがその土地で取れそうな区画数の目安。
  3. 土地全体を基準面積の倍数で大まかなブロックに分ける。
  4. 3のブロックを基準面積で細かく区割りする。
  5. 建物配置や駐車スペースのチェックをする。

文字だけだとわかりにくいので、図で説明しますね。

たとえば、全体の面積が1690.00㎡の土地があったとします。
その場合の区割り手順はこんな感じです。↓

区割り作成順序①~③

区割り作成順序④~⑤

どうでしょう。なんとなくイメージできたのではないでしょうか。

実際の土地は変形してたり、面積が中途半端だったり、うまく区割りができないこともありますが、そういう土地の方が、利益が出ることが多いです。他社がうまく区割りできなくて検討断念するので、ライバルが減る分、安く仕入れができるからです。

それこそが土地仕入れ営業の醍醐味ですね!

区割り案が出来たら、次にやること

区割り案が出来たら、本当にその案が成立するのか確認しましょう。
確認は自分ではなく、他の人の目でしてもらいます。

順番は特にありませんが、

  •  会社の基準は社内の設計士
  •  法令上の基準は行政(役所)

に確認します。

坂の途中にあって傾斜している土地などお隣さんとの高低差がある場合は、工務担当者(現場監督)にもチェックをお願いします。とにかく、時間が許せばたくさんの人に見てもらったほうがその後のリスクを減らせます。

営業担当者の意見を聞くのもいいですね。自分で想定している販売価格よりも、営業担当者の想定の方が高ければそれだけ土地を高く買うことができます。つまり、仕入れできる可能性が上がるわけです。

ただし、土地仕入れは時間との勝負です。

いい土地であれば、他社も狙ってきます。いろんな人のチェックを受けている間に他社が土地購入を決めてしまった・・・。なんてことにならないように注意が必要です。

区割り案作成が苦手な人は多い

土地仕入れ営業の成績は、「仕入れした区画数」で判断されます。1棟当たりの利益や物件が完売するまでのスピードなど、他にも判断材料はあります。

が、まずは区画数です。

最初にお話ししたとおり、1物件の区割り数が多ければ多いほど利益は増えます。利益も増えて、自分の成績も上がるので、できれば1区画でも多く区割りしたいですよね。土地仕入れをやっていれば誰でも考えます。

しかし、この区割り案作成が苦手な人が多いのも事実です。

慣れないうちは、区割り案を作っている間に他社に決まっちゃったよ、なんて言われることもあります。自分では良い案が浮かばない、どうしても区割りができない、こんな時は周りに助けを求めましょう。土地仕入れ営業の先輩や、設計士、販売営業担当など、自分では思いつかなかった区割り案を教えてくれたりします。

困ったときは周りに助けを求められる職場環境を、日頃から作っておくことが大事です。

区割りってなんですか?まとめ

みなさん、区割りのイメージはできたでしょうか。自分は区割りが苦手で、土地仕入れ営業になりたての頃は土地情報をもらうのが怖かったくらいです(笑) 情報もらわなければ区割りしなくて済みますからね。成績も上がらないですけど・・・。

あの頃は本当に周りに助けられました。先輩が区割りするのを見せてもらったり、どうやってこの区割りを思いついたのか教えてもらったり。調査は誰がやっても同じ結果なので何度でも自分で確認しましたが、区割りは千差万別です。会社にとって良い案は区画数も、利益も、より多く取れる案です。

困ったときは躊躇せず、周りに相談しましょう。

しかも土地仕入れができなかった場合、会社は更に困った状況になります。想像してみてください。土地がないということは「売るものがない」ということです。設計部も工務部も営業部も、用地部が土地を仕入れしなければ何も始まりません。

販売物件がないということは、することがないのです。それでも事務所費用や人件費は発生しますので、赤字になります。

土地仕入れ営業とはそれほど重要な仕事なのです。

やりがいもあって、高収入なのは当たり前ですよね。ちょっとビビってしまうかもしれませんが、大丈夫です。毎日毎日様々な土地情報に触れていれば3ヶ月くらいで基本はできます。自分は5年以上土地仕入れしてますが、今でも周りに相談してます。

「まぁ、一人じゃないからなんとかなるさ~。」

このくらいの気持ちでチャレンジしてください。どの仕事を選んでも最初はみんな初心者ですから。

次回は、田んぼを宅地にする「造成工事」。区割り案を基に計画を練って、試算表を活用すれば費用算出も簡単!【現役土地仕入れ営業】が徹底解説!

です。

記事を読んでいただき、ありがとうございました!

それでは、また。

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